あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

子供が抱く“夢の仕事”

年始の新聞に、小学6年生までの子供を対象とした、将来なりたい職業のアンケート結果が載っていましたね。男の子は学者・博士、野球選手、サッカー選手、女の子は食べ物屋さん、看護師さん、保育園・幼稚園の先生が上位ということでした。

キャリアの発達は子供の頃抱いた“夢の仕事”から始まります。“夢の仕事”は、成長に従い、その仕事に就くために必要な要件や自分の適性、能力などの現実と照らし、修正されていきます。仮に野球選手になる夢は断たれても、部活に打ち込み、社会人となって野球観戦を楽しんだり、草野球を続けたり、あるいは少年野球の手伝いをしたり、色々形を変えて幼いころの“夢の仕事”は私たちの“今”にもつながっているものです。

計画された偶然理論

スタンフォード大学のクランボルツ教授はビジネスマン対象に調査を行い、個人のキャリアはその8割が“予期せぬ偶然の出来事”によって決定され、より良いキャリアとするためにはこれを最大限活用することが鍵となると考えました。

“最大限活用する”とは、ただ受け身で偶然が起きることを待つのではなく、“Planned Happenstance(計画された偶然)”、すなわち、“しかけつつ偶然を引き起こす”という意味です。

クランボルツ教授によると以下の5つのスキルが必要です。

  • 好奇心(Curiosity):新しい学習機会を摸索する
  • 持続性(Persistence):困難があっても努力を続ける
  • 柔軟性(Flexibility):態度や行動などを環境や状況の変化に応じて変えていく
  • 楽観性(Optimism):新しい機会を好機と捉える
  • 冒険心(Risk Taking):結果が不確実でも行動に移す

そして

①キャリアの目標や計画はあってもよいが、「これは望む仕事でない」とか、「キャリアに役立たないからやりたくない」など、頑なになるべきでない

②予期せぬ出来事に気持ちをオープンにして、「まずはやってみよう」と積極的に行動することが重要で、そうすれば偶然との出会いが増え、結果としてキャリアを創造する機会を持つことができる

とも述べました。

今年一年、どんな年になるでしょうか。予期せぬ偶然を是非チャンスに変えて、充実した一年を目指したいものです。

今年も“マインドストレッチ”!小さなコラムから皆様のこころのキャパシティーがよりストレッチできますよう、努めて参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。