アジサイが雨に濡れ色鮮やかな季節となりました。

アジサイは、私たちが「花」と思う部分は「ガク」で、小さな花とガクが集まって大きな丸い形をつくる、ユニークな花です。アジサイの株を一つの会社とみたてると、一人一人の構成員のまとまりとして様々の 部署が花を開かせているように見えますね。

アジサイの花は酸性の土壌では青、アルカリ性の土壌ではピンクになると言われています。

会社がどんな土壌かによって、一人一人の色も変わってくるとなると、美しく健全な方向なら嬉しいですが、そうでなければどうしましょう・・・

集団規範とは

先日、国内最大規模の銀行において、社内ルールに抵触する不適切な手続きで投信が販売されていたことが報道されました。233の直営店の9割で内規違反とのことですので、ルールを遵守する意識の低い土壌があったといわれても仕方がないでしょう。

集団の構成員によって共有されている価値判断や行動様式の規準のことを集団規範といいます。

集団規範は、構成員が相互に交流する中で人の規範と自分の規範を照らし、修正しながら、じっくりと形成されていきます。

健全な価値判断や行動様式を持った集団規範を形成することができれば、構成員はその規範を拠り所に自信をもって行動することができます。こうした集団はまとまりが強く、高い業績をもたらします。そして、規範から外れた行動は強く意識され、速やかに修正されます。

一方、集団規範が不健全な場合には、社会的に問題があるのに集団内では気づかない、批判的な意見を受け入れない、多様な意見を認めず単一化するといった問題を招きます。偏った価値判断があったり、仲が良いだけで規範意識が希薄であったり、厳しすぎて新しいアイデアを言いにくい集団などが該当します。

組織が求める行動指針の中に、「社会規範を遵守する」という内容が掲げられるのをよくみかけます。法令等の「社会規範」は、長年集団内で形成されている「集団規範」が健全に機能してこそ、 全ての構成員による「遵守」という行動に結びつくものですので、これは極めて難しい課題です。

働くからには願わくば自分が誇りに思える土壌で、望んだように咲き誇りたいものです。

まだまだ梅雨のうっとうしい気候が続きます。

体調管理にどうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。