平昌オリンピックが開幕しました。高木美帆選手、高梨沙羅選手、原大智選手と、メダルを獲得した選手が次々登場し、これからの試合もハラハラドキドキ、大興奮ですね。

大変なプレッシャーがかかっているはずなのに、結果を残す選手たちのインタビューは“楽しかった”、“失敗する気がしなかった”、 “最高の集中だった”など、すがすがしいものが多いものにお気づきのことと思います。

 フロー(flow)という精神状態

ハンガリー出身の心理学者チクミントハイは芸術家、特に画家が文字通り寝食を忘れて作品に打ち込む様子を研究し、〝完全に集中し、没頭して喜びを感じながらその活動に取り組み没頭している状態”を〝フロー(flow)”と名付けました。その後スポーツやビジネス、教育においてもこのフロー状態がもたらす充実感とハイパフォーマンスの研究が行われています。

フロー状態を得るためには3つの条件があるといいます。

①目的のはっきりした活動に取り組んでいること

②活動の過程においてすぐ反応がわかり(うまくいっているか、そうでないか)必要に応じて行動の調整ができること

③挑戦しているレベルと持っているスキルがバランスしており、やり遂げる自信を持っていること

スキルはあるのに挑戦しているレベルが低ければ退屈なものとなり、挑戦しているレベルが高すぎてスキルが追い付かないと不安や心配が増えるばかりとなります。最もフロー状態を招いてくれるのは、スキルが高く、挑戦するレベルも高い場合だそうです。

皆さんはフロー状態、経験したことがありますか?

寝食を忘れてしまうほど打ち込むのは、昨今の働き方改革の流れに逆行してしまうものですが、仕事や趣味、スポーツの中で我を忘れて没頭し、楽しめれば人生の充実につながり、素晴らしいことです。

フロー状態は、誰かと比較するものではありません。自分の充実を目指していきましょう。