この年末は家族や友達連れでどの街も大変な賑わいです。帰省や旅行でスーツケースを持つ人たちも皆笑顔、沢山のお土産を持って幸せそうに見えます。

こうした年末年始は、人と比べて落ち込みやすく、孤独を深めてメンタル不調に陥りやすいので注意が必要です。

こころの耳」という厚生労働省のサイトをご存じでしょうか?

働く人やその家族、メンタルヘルス対策に取り組む事業者向け、は従来からありましたが、部下を持つ方、支援する方向けのタグも追加されたようです。それぞれ大変豊富な情報や役立つ資料・動画が掲載されている充実したサイトです。

どの内容も優れていますが、私自身がとりわけ注目しているのが、無料の相談体制の充実です。

長年このサイトを利用してきた印象では、この2、3年の間にパワハラ法制化に伴い「ハラスメント悩み相談室」が追加され、その他テーマ別の相談窓口も一段と充実してきたと思います。

例えば「働く人のこころの耳相談」や「ハラスメント悩み相談室」には電話相談、メール相談、SNS相談があります。それぞれ曜日や時間の指定がありますが、平日17時~22時、土日も対応など、働く人にはありがたい時間の設定です。

このほか、例えばキャリアに関する相談、職場のパワハラ・セクハラに関する相談など、悩み別に、様々な相談窓口が案内されています。(ただし、相談窓口によっては年末年始は休みのようですので、ご利用の際はそれぞれの窓口の詳細をご覧ください。)

私自身がSNS相談というものに馴染みがないため、これまでは電話相談をお勧めしていたのですが、SNS相談が良かったというお話を最近伺いました。

①電話相談は込み合ってつながらないことが多い、②メールは相談内容を熟考し、まとめて長文を書かないといけない、のに対して、③SNSは概要をちょっと書き、それに対するカウンセラーの返信内容を見て次に必要な内容を書く、という形で、ちょこちょこしたやり取りがありがたく、話を聴いてもらっている実感を持ちやすかったということでした。

SNSは文字数が限られますから、対応するカウンセラーによってはご相談者のニーズの汲み取りがうまくできない場合もあるかもしれません。しかし、電話がつながらないことでさらにストレスが上がるくらいなら、他の手段でまずは話を聴いてもらうという方法もあるかもしれないと思いました。

皆さんがちょっと苦しくなった時に気軽に利用できますし、ご家族や身近な方で悩んでいる方がおられたら、是非「こころの耳 相談窓口」のサイトを紹介してあげてください。

コロナ禍は4年目を迎え、こころはじりじり疲れてきます。「こんな程度のことで」、「自分が甘えているからだ」と思わず、信頼できる身近な人や、専門家に話を聴いてもらいましょう。

皆様どうかよいお年をお迎えくださいませ。