年度末の繁忙期、挨拶周りや、家族の卒業・進学・入社準備など、時間に追われる感覚が一層増しておられることでしょう。
「もう時間がない!」と思うのに、相手がゆっくりしているのでイライラすること、ありませんか?あるいは「何でそんなにせかすの?」と相手に不満を感じることもあるでしょう。
人それぞれ色々なパーソナリティがあることと同様に、時間管理についてもパーソナリティがある(Time Management Personality)と言われています。
学術的な裏付けは定かではありませんが、英文記事で紹介されていた6つの時間管理タイプの説明が実践的で役立つと思うので、ご紹介します。なお、説明文は直訳ではわかりにくいところが多いので、私がアレンジを加えています。
時間管理パーソナリティ(Time Management Personality)の6タイプ
1.先延ばしタイプ
先延ばしタイプの人は最後の最後まで待ちます。そして“プレッシャーのある時に働く方がより効率があがり、不要な努力をしないですむ”と主張します。しかし、先送りによって自分に負荷がかかることに加えて、チームワークの場合は同僚の負荷が増し、人間関係を阻害することもあります。
解決策
プロジェクトを始める際に、まず時間をブロックし、15分でよいので始めてみましょう。始めさえすれば続けることが容易になります。仕事が終わらないことが気持ちに緊張を与えるので、始めたことを終わらせることで不安を軽減しましょう。
2.完璧主義タイプ
完璧であることにこだわる人は、特定のタスクにあまりに時間をかけ過ぎる傾向があります。そのために期日を守れなかったり、他の優先度の高いものが遅れたりします。完璧主義タイプの人は、時間と戦っているばかりでなく、感情面でも燃え尽きたり疲弊したりします。
解決策
自分のスタンダードが高すぎないか、再評価し、より実現可能な目標を設定しましょう。自分の完璧主義をもっと自覚し、他の考え方を取り入れましょう。たとえ、完璧な出来栄えでないとしても良しとする、そうした考えを取り入れてみれば、当初の不快感は次第に軽減していくことでしょう。
3.引き受け過ぎタイプ
人に対してノーと言えず、線引きをすることができません。常に自分の仕事より人の仕事を優先し、その結果時間が足りなくなります。ストレスと疲労で燃え尽きてしまいます。
解決策
「イエス」というのを止めましょう。仕事や家庭での優先を明確にし、引き受ける前に、そのことがどのように自分に影響するかを考えるようにしましょう。自分の目的や優先に叶わないと思ったら、「ノー」といいましょう。そうすれば自分の好きなことにもっと集中できることでしょう。
4.マルチタスクタイプ
マルチタスクタイプの人は、複数のことを同時にこなすことができると信じています。タスクからタスクへ素早く飛び移り、To-Do-Listのリストを消していきますが、しばしばミスが多かったり、仕事が中途半端となったりします。
解決策
他のことに移る前に一つ一つのタスクに十分な注意を払いましょう。必要な時間を確保したら、その間に気が散らないように努めましょう。
5.過小見積もりタイプ
何かをするときにどの程度時間がかかるか、見積もりを間違えるため、期限を守れなかったり、リスケしなければいけなかったりします。1時間以内で出来ると思ったら実際には何時間もかかったりすることがあります。
解決策
仕事に要する時間を、自分の想定以上に確保しましょう。仕事のスピードを上げる、時間の見積もりをより正確にすることを身につけましょう。かつての仕事にかかった時間を振り返ることで、類似の仕事に係る時間をおよそ推察することができます。
6.消防士タイプ
新たな問題や緊急事態に取り組むことを厭わず、効率的であることが好きです。全てのことを緊急だと感じやすく、今やらなければと思い、後回しにしません。すぐ始めることは良いことでもありますが、時間管理を難しくすることがあります。
解決策
全てのことを緊急事態と感じてしまう時は、状況を以下の4つに分けて考えてみるとよいでしょう。
① 至急かつ重要 ⇒即座に対応する必要
② 重要だが至急ではない ⇒タスクを後で行う
③ 至急だが重要でない ⇒誰かに頼む
④ 至急でも重要でもない ⇒省きたいと思えば省く
このようにカテゴリーに分けることで、最も優先度の高いものを完成させることに焦点を当てることができるでしょう。
さて皆さん、ご自身、あるいは職場の同僚、ご家族について思い当たるところ、あるのではないでしょうか?
人のパーソナリティが時間をかけて形成されるように、時間管理パーソナリティも時間をかけて形成されていると考えられています。人を変えることはなかなか難しいものですが、自分については時間管理のタイプを知り、よりうまく時間管理できるよう、変えていきましょう!