深田恭子さんの適応障害、リトグリの芹奈さんの双極性障害とADHD、そして大坂なおみさんのうつ症状と、このところ著名人がメンタルヘルスの不調のために休養に入るニュースが続いています。
トップスターたちが、長期にわたるコロナ禍においてもトップスターであり続けるプレッシャーは計り知れないものと思います。
一方、私が気になりますのは著名人の疾患名の開示です。疾患名は個人情報に当たり、本人が希望しなければ開示しないでよいものです。
企業で働く方については、殆どの方は疾患名の開示を望みません。職場の同僚への説明を要する場合には、上司が本人と対話を持ち、どのような説明を望むのかを聞き取り、その内容に従います。多くの場合は精神疾患ではなく、体調不良や過労などの説明を希望します。
大坂なおみさんは、うつ症状に苦しんできたことを自ら語りましたが、このように次々と著名人の疾患名の開示がされますと、果たしてご本人の希望を丁寧に確かめた上で行われているのか、と疑問を感じてしまいます。精神疾患に対する人々の理解はだいぶ進んではきましたが、まだまだ理解されない場合も多いです。
休養に入って早々は様々な情報が耳に入り、休養の選択が良かったのかも含めて気持ちが揺らぎます。ゆっくり休める環境が整うまでに相当の日数がかかるのです。ましてや、がむしゃらに頑張ってきた方ほど、これまでの疲労がどっと出ますので、より長期の休養が必要だろうと思います。
ファンはどうしても、いつ復帰するのだろうと期待してしまいますが、そうした暗黙の期待もご本人たちには大きなプレッシャーとなります。回復を温かく見守っていきましょう。