先日、虎ノ門ヒルズ駅のビル直結改札を利用して驚きました。 改札口から地下通路を進みますが、直結というのになかなかビルの入り口につきません。人気のない時間帯で通りも狭く、「このような場所を安全に歩けるのは日本くらいではないか」と、慰めともつかぬ心細さで歩いてゆきました。
やっとビル入り口と思われる自動扉を見つけましたが、その入り口が、巨大なビルのどこに位置しているのか見当がつかず、まずは近くに見えたエスカレーターに乗ってみました。漸く日差しがみえ、地上に出られてほっとしたものです。
要件を終えて、もうあの通路は嫌だと思い、別の経路で地下鉄に向かおうとしてビルの外に設置された大きな案内板を頼りにしようと思ったのですが、何と「現在地」が書かれていないのです!
「現在地が書かれていない地図というのを、他の人はどうやって解読するのだろう?」「皆が目をつむってでも歩けるエリアに、私は場違いなのか?」など、再び途方にくれました。結局地図を頼りにせず、地下鉄方向を示す大きな「↑」の看板を頼りに進み、何とか地下鉄駅まで辿りつきました!
ビルを離れて路上に出てみたならば、虎ノ門エリアはまだまだ開発中だったのですね。地下からビルにいただけでは気づかないことでした。
自分の立ち位置がわからないことほど不安なことはありません。
東京は三度目の緊急事態宣言を迎えます。漸くこの1年、何とかコロナ予防を定着しつつ生活を取り戻してきて、それなりの「現在地」が見えたように思いましたが、またぼやけてしまいました。
こうした状況で、一番心配なのは、私のように途方に暮れた後、うずくまってしまうことです。
不安や恐れなどネガティブな感情は私たちの行動を妨げてしまいます。今回は日差しを頼りに脱出しました。何らかの光を探しながら地道に活動を続けていきましょう。ぐるぐる回っているようでも、やがて自分の立ち位置が見えてくれば気持ちは少しずつ落ち着いてくるものです。自分を信じていきましょう。