アグレッシブでせっかち、しゃべるのも食べるのも速く、競争心旺盛・・・一見すると〝仕事のできるサラリーマン“の一つのタイプですね。でもご用心、こういう方は実はストレスにさらされやすい面があります。
心臓病外来の椅子
心臓病外来の患者さんにせっかちな患者さんが多いことに気づき、心臓病になりやすい人の性格・行動傾向を明らかにしたのはアメリカの医師フリードマンです。せっかちで、名前を呼ばれたらすぐ立ち上がれるよう椅子に浅く腰掛けているため、待合室の椅子の前の部分が異常に早く擦り切れたというのです。
フリードマンはそうした性格・行動傾向を持った人をタイプAとパーソナリティ定義しました。さあ、皆さんはいがでしょう?
タイプAパーソナリティ質問項目
以下の質問に答えてください。
いつもそうである2点 しばしばそうである1点 そんなことはない0点
1 | 忙しい生活ですか | |
2 | 毎日、時間に追われてる感じがありますか | |
3 | 仕事や何かに熱中しやすいですか | |
4 | 熱中していると、他のことに気持ちの切り替えができにくいですか | |
5 | やる以上は徹底的にやらないと気がすみませんか | |
6 | 仕事や行動に自信をもてますか | |
7 | 緊張しやすいですか | |
8 | イライラしたり怒りやすいほうですか | |
9 | 几帳面ですか | |
10 | 勝気なほうですか | |
11 | 気性が激しいですか | |
12 | 他人と競争する気持ちを持ちやすいですか |
質問1~12のスコアの合計点が17点以上がタイプAパーソナリティで、点数が大きいほどその傾向が強いといえます。
タイプAパーソナリティは仕事熱心な人に多く見られ、会社で成功するための条件として好ましいと考えられる面も多いのですが、長期間にわたってバリバリ働くためには用心しないといけないことがあります。
休みなく人や時間と競争して慢性的に闘争状態にあるため、ストレスが高じて血管や心臓に負荷がかかり、脳血管障害や心臓疾患を患うリスクが高いのです。
もちろん、タイプAに当てはまる人が必ずしも心臓疾患などを発症するわけではありませんが、アメリカの研究では、10企業、3千名の健康男性の8年以上の追跡調査の結果、心臓疾患の発症頻度は、タイプAパーソナリティの人がそうでない人と比較して2.4倍高いということが示されました。
超長寿国日本、せっかちに生きると、時間はすぐあり余ってしまいます。それに、職場で好まれる性格のまま家族と接してしまうと、家族とぎくしゃくしたりすることもあるでしょう。
仕事もプライベートも、長い道のりです。オンとオフのメリハリをつけ、時に心の闘争状態を緩めてストレスを開放し、のんびりと過ごしてみましょう。