あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

日頃あまり有休がとれない皆様、この年末年始はゆっくりと過ごしておられますか?

私は箱根駅伝をみていて、ついテレビの前にくぎ付けになっています。

今年の箱根駅伝では区間新記録がオンパレードですね。多くの学生たちが履いているピンクの厚底ランニングシューズ、上手く履きこなせばすごいタイムが出るという噂通り、すごい記録の背景には靴の効果もあるのでは、と思うほどです。

昔、エチオピアのアベベという選手が裸足でマラソンを走り、金メダルを取りましたが(そんなことを知っている方も少ないかも知れませんが)、今年のオリンピックは皆が競って厚底ピンクシューズで走るのでしょうか・・・隔世の感があります。

年初めのコラム「マインドストレッチ」は、走ることから連想されるテーマでお話します。

五十歩百歩とは

大した違いがない、本質的な違いがないことを「五十歩百歩」といいますね。戦場で五十歩逃げた者も、百歩逃げた者も、逃げた点では変わりなく、僅かな距離の差があるだけだという故事に由来した言葉です。どちらかというとネガティブな文脈で使われるようです。

認知行動療法からみた「五十歩百歩」

この「五十歩百歩」、認知行動療法の観点から見ると、「逃げたという点で同じ」としてしまうのは“全か無かという極端な思考のくせ”に当てはまるように思います。極端な思考のくせは、それが自分を苦しめる方向に働く場合には修正が必要です。

例えば、皆さんが、何かの目標数値を達成できない時に、その達成率が80%だろうが、60%だろうが「五十歩百歩、未達であることに変わりがない」と思ってしまう傾向があるとします。

でもそうでしょうか。結果として目標は達成できなかったとしても、80%まで達成できたのと、60%とでは、やはり違いがあるように思います。

自己肯定感を大切に

人口は急速に減っており、2019年7-9月の名目GDPの伸びは前年比僅か+0.6%でした。そんな世の中で、結果だけを見て、プロセスや中身を評価しないとなると、自己肯定感を持ちにくくなります。

自己肯定感とは自分の長所と短所双方自覚しながらも自分を大切な存在として肯定できる力で、キャリアを培う上で大切です。

令和の時代の幕開けです。上手くいかないことがあったとしても、五十歩と百歩はやはり違う、自分自身の成長や達成を評価する、そんな視点の転換を心がけていきましょう。

今年一年が皆さまにとって素晴らしい年となりますことをお祈りいたします。