この週末、街を歩いていたら「オリンピックまであと299日」というカウントダウン画面をみつけて、ハッとしました(2019年9月29日)。もう300日ないのですね・・・オリンピックを目指す皆様や関係する皆様にとっては、もうすぐとの印象と思います。

サラリーマンの皆様にとっては、1年近くをカウントダウンしながら仕事するのは、期間が長すぎてモチベーションの維持が難しいのではないでしょうか。仕事によって、カウントダウンをどういうスパンで組むのが有効なのか、おそらく違っているのでしょう。

カウントダウンの始まり

カウントダウンは1929年制作のSF映画「月世界の女」でロケット発射の際に10,9,8・・・と使われたのが初めで、ドラマを盛り上げる効果を上げたとのことです。スマホ社会となり、人々の心の在り方やコミュニケーションは随分と変わりましたが、この90年、カウントダウンのワクワク感は変わらず維持されてきたということですね。

ラグビーワールドカップでも、試合開始時、観客による10からのカウントダウンは応援の盛り上がりにつながっていますね!

カウントダウンの効果

カウントダウンには雰囲気を盛り上げる効果以外にも、“気づいていない、関心をもたない人を、より安全な、責任を持った行動へ導く効果がある”という指摘があります。アメリカではハリケーンへの備えにカウントダウンという発想を取り入れ、備蓄品の購入や避難経路の確認など、人々の安全対策に活用する例があるようです。

仕事への活用への留意点

カウントダウン、仕事面でも時に取り入れている方も多いのではないでしょうか。実はモチベーションを維持する上で気をつけたいことがあります。

カウントダウンは、カウントがゼロとなった時に見える世界の喜びが大きなモチベーションになります。

それまで取り組んできた仕事が達成できた喜びが自信につながったり、あるいは目標が達成できないとしても、先の課題が明確になるなど、心の中に前向きな変化が生じるということがとても大事なのです。

ところが、カウントダウンが終わった時に達成感を味わえなかったり、次の目標を見失ってしまう場合には活用はむしろ逆効果となります。

例えば、「年間営業成績1位を目指してカウントダウンで期限ぎりぎりまで精一杯頑張って、1位を勝ち取った。でも喜びにはつながらなかった。目標を見失ってしまった。」というような例です。

このケースではカウントダウンは、自分を望ましい行動に向ける点では効果がありましたが、数字を達成することの意味や意義まで落とし込むことができないために、かえってモチベーションを失うことになってしまいました。

こうした場合は、何故1位獲得が喜びやモチベーションにつながらなかったのか、営業という仕事の意義や意味をどう自分は考えているのか、改めて振り返ってみるとよいでしょう。数字を追いかけることに目標がすり替わり、本当はお客様とより良い関係を築きたい気持ちが後回しになっていたなど、発見があれば、この先の課題が見えてくることでしょう。

ラグビー日本代表の快挙に、心の中では次の試合に向けてのカウントダウン、始まっていますね!カウントダウンの先に更なるチームの飛躍がみられることを確信して応援していきたいと思います!